2019.04.30
劇団スポーツ『すごくうるさい山』

- 日程
- 2019年5月10日(金)~2019年5月13日(月)
- 会場
- 早稲田小劇場どらま館 ※東京メトロ東西線「早稲田」駅より徒歩5分
- チケット料金
- 一般 2,500円 学生 2,000円(公演当日学生証要提示) 高校生以下 1,000円(公演当日学生証要提示) 18歳以下 1,800円(要身分確認証)
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- うるさい度
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- すごくうるさい度
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- 山度
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- あんまりタイトルと関係ない度
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劇団スポーツの令和1発目の公演は『すごくうるさい山』。これまでいくつものコメディを世に送ってきたが、今回は“サバイバルビジネスコメディ”と銘打って、とあるベンチャー企業を舞台にしがないサラリーマンたちの喜劇を描く。
令和時代の先頭を駆け抜ける若手最右翼となるか。あるいは相変わらず走ってるのか歩いているのかわからないマイペース集団となるか。公演ごとに注目を増していく劇団スポーツだからこそ、その動向含め注意深くウォッチしたい。
ストーリー
ある山奥に、父とふたりで育った少年がいた。
しかし、事故により父と死別。父の「正直に生きなさい」という最期の言葉を胸に少年は山を下りる。
そんな生まれながらの野生児が就職したのは、イケイケのベンチャー企業。
社員たちは意識高くキラキラと働いていたが、正直すぎる少年に感化され、徐々に隠していた本音がさらけ出されていく…!
見どころ
隙あらばボケろ。小ネタ満載のナンセンスコメディ。
コメディと一言で括っても、笑いの種類は十人十色。力技のボケで強引に笑いをもぎとってくるところもあれば、ウィットに富んだ会話で思わず観客をニンマリさせてくれるところもある。
じゃあ、劇団スポーツはと言うと、隙あらば小ネタをかましてくる手数の多さと脈絡のなさが魅力。それも全力でボケるというよりは、何でもないような顔をして計算され尽くしたボケを仕込んでくる。
トーンとしてはシュール&ナンセンス路線だが、いい意味でポップさもあり、わりと観客を選ばないタイプの笑いなので、身構える必要はなし。ツボにハマったが最後。こみ上げる笑いを噛み殺しながら楽しむべし。
学生劇団がユーモアたっぷりに切り取るサラリーマンの本音と建前。
天然野生児×ベンチャー企業という意表を突いた組み合わせが今作のポイント。ビジネスマナーもメールの打ち方も知らない山育ちの主人公がサラリーマンになったら何が起きるのか。そこをどう笑いに変換していくかが、腕の見せどころだ。
また、組織で働く以上、何かしら本音を押し殺してソツなくやるのがサラリーマン流サバイバル術。そんな表裏だらけの人間社会に、正直に生きることがモットーの野生児が飛び込んだとき、どんな波乱が起きるのかにも注目。
個人的に、とても礼儀正しく振る舞っているようで、どこか人を食ったようなところのある内田倭史の笑いが、世のサラリーマンをどう料理するのかにも大いに期待している。
これからの小劇場を担う才能も? 将来有望な若手が結集!
劇団員の内田倭史、田島実紘、竹内蓮はもちろんのこと客演の甲野萌絵、タナカエミ、古賀友樹もまだ20代。内田曰く「まあまあ変わっている人」たちが、劇団スポーツらしい一癖あるキャラクターをどう演じるのかも見どころのひとつだ。
中でもタナカエミはくによし組『サンタクロース(仮名)の死』で2018年度佐藤佐吉賞優秀助演女優賞を受賞した逸材。甲野萌絵は『グランマに伝えて、アニーは不死身。』で存在感を見せ、古賀友樹はゆうめい、劇団献身などでも活躍する注目株。
これからますます羽ばたいていくであろう20代の力に刮目したい。
公演詳細
■作・演出・美術
内田倭史/田島実紘
■出演
内田倭史/田島実紘/竹内蓮
甲野萌絵/タナカエミ/古賀友樹
■日程
2019年5月10日(金)~2019年5月13日(月)
上演時間は約1時間30分(休憩なし)を予定
■会場
早稲田小劇場どらま館 ※東京メトロ東西線「早稲田」駅より徒歩5分
■チケット料金
一般 2,500円
学生 2,000円(公演当日学生証要提示)
高校生以下 1,000円(公演当日学生証要提示)
18歳以下 1,800円(要身分確認証)