ゲキオシ!とは

この国では、毎日いろんな舞台が上演されています。
試しに、演劇ポータルサイト・Corichで、
2016年8月25日~27日に上演されるプログラムの数を調べて見ると、何とその数175演目。
テレビや映画で活躍中の有名人が主演を飾る大型作品から、
小さな小さな劇場で行われる若い団体の旗揚げ公演まで、
いろんな作品がこの国のどこかで今日も上演されているのです。

そのほとんどを、大半の人は観に行くことはありません。
それこそ知っている人もいない、名前も聞いたことがない劇団の公演に足繁く通う人はほんのわずか。
ごく限られた一部の人の愉しみというのが、今の現実です。

けれど、そんなふうに多くの人に知られることのないままひっそりと終わっていく作品の中に、
震えが止まらないほど面白い舞台はいくつもあります。
私自身、これまで何度もそんな衝撃的な出会いを経験してきました。

小劇場とは、そんな未知との才能や人生を変える1本と出会う、発見と可能性の場なのです。

だからこそ、もっと多くの人が小劇場の魅力を知り、月に1度でも足を運んでくれたなら。
そうずっと願ってきました。

けれど、小劇場のチケット料金は映画の倍以上することもしばしば。
にもかかわらず、知っている人は誰もいないし、どんな話なのか幕が上がるまでわからない。
そんなことも決して珍しくありません。
気軽に足を運んでほしい、とはとても言えない高いハードルが、小劇場の入口には立ちはだかっています。

 

そのハードルを少しでも低くして、ひとりでも多くの人に小劇場の愉しさを知っていただくこと。
それが、この『ゲキオシ!』のミッションです。

 

気分に合わせて、見たい作品を簡単に探せるサイト設計と、
劇団の歴史や想い、さらには所属する俳優の個性や魅力が伝わる充実のインタビューページで、
小劇場には行ったことがないという方からライトな演劇ファンに向けて、
良質なエンターテイメント集団をわかりやすくご紹介します。

ここからあなたが激しく推せる“ゲキオシ!”を見つけて、
楽しい観劇ライフを送ってくだされば、こんなに嬉しいことはありません。

 

演劇がそばにあるだけで、人生はほんのちょっと愉しくなる。
そんなメッセージを、この『ゲキオシ!』を通じて発信していきたいと思います。
温かいご声援の程、何卒よろしくお願いいたします。

 

編集長

横川 良明(よこがわ・よしあき)

▼1983年、工場とパチンコ屋と風俗店が溢れ返る東大阪・布施にて生を受ける。

▼大阪府立東住吉高校芸能文化科入学。3年間のすべてを高校演劇に捧げる。

▼関西大学社会学部社会学科入学。巷に跋扈する「リア充」に気後れし、日陰の4年間を過ごす。

▼テレビ番組制作会社入社。血も涙もないAD生活に尻尾を巻いて逃げ出す。

▼情報サービス会社入社。Webメディアの広告営業に携わる。

▼2011年10月、フリーライターに転身。演劇・キャリアを中心に幅広くインタビュー記事を手がける。